ソムリエとワインエキスパート、どちらを受けるか|受験資格
ワインの資格を調べ始めると、最初に出てくるのがソムリエとワインエキスパートです。
名前の印象から「ソムリエのほうが上」と考えがちですが、そういう関係ではありません。選べる立場にある人は、実はそう多くありません。
この記事は、日本ソムリエ協会(J.S.A.)の公式ページを2026年8月22日に読んで整理したものです。
結論:ほとんどの人は選べない
分かれ目は職務経験です。
| ソムリエ | ワインエキスパート | |
|---|---|---|
| 職務経験 | 必要 | 不要 |
| 年齢 | — | 基準日に満20歳以上 |
| 三次試験 | あり(実技) | なし |
公式ページに、ワインエキスパートは「資格や職務経歴は不問でどなたでも受験可能です」と明記されています。
一方ソムリエには、収入と勤務時間の要件があります。飲食や酒販の仕事をしていないなら、ワインエキスパート一択です。迷う必要がありません。
出典:日本ソムリエ協会 呼称資格認定試験(2026年8月22日確認)
ソムリエの受験資格
公式ページの記載です。
ソムリエが本職で、全収入の60%以上がソムリエ職務による必要があるとされています。認められる職務は次の範囲です。
- 酒類・飲料を提供する飲食サービス
- 酒類・飲料の管理・仕入れ、輸出入、流通・卸、販売、製造
- 酒類・飲料に携わる教育機関講師
- 酒類・飲料に関するコンサルタント
そのうえで、必要な経験年数が会員か一般かで変わります。
| 区分 | 必要な経験 |
|---|---|
| J.S.A.会員(正会員・賛助会員) | 基準日において会員歴2年以上、かつ月90時間以上の勤務で通算2年以上 |
| 一般 | 月90時間以上の勤務で通算3年以上 |
会員になっておくと、必要な経験が1年短くなります。ただし会員歴も2年必要なので、思い立ってすぐ効く仕組みではありません。ソムリエを目指すなら、入会は早いほうが選択肢が広がります。
入会金・年会費は今回確認していません。金額はJ.S.A.の公式ページで確認してください。
試験の中身の違い
一次と二次は、どちらの資格でも同じ形式です。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 一次試験 | CBT試験(70分・120問)。教本から出題 |
| 二次試験 | テイスティング試験(40分)および論述試験(20分) |
| 三次試験 | サービス実技試験(ワインの開栓およびデカンタージュ)。ソムリエのみ |
ワインエキスパートには三次試験がありません。二次のテイスティングまでで完結します。
つまり、知識とテイスティングの負荷は両者でほぼ同じです。「ワインエキスパートのほうが簡単」という理解は正確ではありません。違うのは実技の有無と、受験できる資格の条件です。
受験料は同額
意外に思われるかもしれませんが、受験料に差はありません。
| 区分 | 会員 | 一般 |
|---|---|---|
| 一次試験1回受験 | 23,700円 | 32,900円 |
| 一次試験2回受験 | 28,600円 | 37,800円 |
| 二次試験から受験 | 7,300円 | 14,210円 |
| 三次試験から受験 | 3,650円 | 7,100円 |
会員と一般の差は9,200円です(一次1回受験の場合)。ここも会員のほうが安く設定されています。
「一次試験2回受験」は、一次を2回受けられる申込方法です。1回受験より4,900円高く、1回目が不安な場合の保険になります。申し込みの時点で決める必要があるので、後から追加はできないものとして考えてください。
2026年度の日程
公表されている日程です。
| 日付 | |
|---|---|
| 出願期間 | 2026年3月2日 10:00 〜 7月10日 17:59 |
| 第一次試験 | 2026年7月15日 〜 8月26日 |
| 第二次試験 | 2026年9月28日 |
| 第三次試験 | 2026年11月9日 |
出願は7月10日で締め切られています。これから受けるなら次年度です。ワインエキスパートの基準日は2026年度は8月31日と記載されているので、年齢や会員歴はこの日で判定されます。
一次試験は約6週間の期間の中から日を選ぶCBT方式です。準備の期間を自分で決められるということでもあります。いつから始めるかはソムリエ試験の勉強はいつ始めるかにまとめました。
決め方は2ステップ
- 飲食・酒販・製造・教育・コンサルの仕事で、収入の60%以上を得ているか。いいえなら、ワインエキスパートです。ここで決まります
- はいの場合、経験年数が足りているか。会員なら通算2年、一般なら通算3年。足りないならワインエキスパートから入る選択もあります
どちらを受けるにしても、二次試験のテイスティングは実物のワインを口にしないと対策できません。ここが独学でいちばん詰まるところです。用意の仕方は二次試験のテイスティング対策|ワインの用意に書きました。
スクールを使うかどうかを含めた費用の考え方はワインの学び方を比べる|費用のかかり方にあります。
よくある質問
ワインエキスパートに職務経験は必要ですか。
必要ありません。日本ソムリエ協会の公式ページに「資格や職務経歴は不問でどなたでも受験可能です」と記載されています。基準日において満20歳以上であることが条件です(2026年8月22日確認)。
ソムリエの受験資格は何年の経験が必要ですか。
J.S.A.会員は会員歴2年以上かつ月90時間以上の勤務で通算2年以上、一般は月90時間以上の勤務で通算3年以上と記載されています。加えて、全収入の60%以上がソムリエ職務による必要があるとされています。
受験料はどちらが高いですか。
同額です。一次試験1回受験で会員23,700円、一般32,900円。2回受験なら会員28,600円、一般37,800円と記載されています。
三次試験は両方にありますか。
ソムリエのみです。ワインの開栓およびデカンタージュのサービス実技試験と記載されています。
2026年度の試験日程はいつですか。
出願期間は2026年3月2日10:00から7月10日17:59、第一次試験が7月15日から8月26日、第二次試験が9月28日、第三次試験が11月9日と公表されています。